第10部分 (第2/5頁)
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¥坤�欏€y仮面がどの方角からくるとしても、だれかの目にふれずにはいられない。銀仮面のすがたを見たら、いったんやりすごしておいて、あとでそっと知らせ合うことになっているのだ。
それにもかかわらず、いまもってどこからも合図のないのはどうしたことか。時計を見ると十二時三分。金田一耕助はしだいに不安がこみあげてきたが、そのときだった。
「だれかきてくださ��ぁcy仮面です!」
たまげるような文彥の聲。金田一耕助はそれを聞くと、イナゴのように草むらからとびだし文彥のほうへいっさんにかけていったが、するとそのとき、むこうのスギの木かげから、パッととびだしてきたのは銀仮面。
銀仮面は耕助のすがたを見ると、クルリと身をひるがえし、左手の丘をかけのぼっていく。
しめた、その丘の上には、等々力警部が見張りをしているはずなのだ。
「警部さん、警部さん、銀仮面がそっちへ逃げましたぞ!」
金田一耕助も丘の小道へかかったが、そこへやってきたのは文彥である。
「あ、金田一先生!」
「おお、文彥くん、きみもきたまえ!」
ふたりが丘を半分ほどのぼったときだった。丘の上からピストルをうちあう音。金田一耕助と文彥は、ギョッとして顔を見合わせたが、すぐまた、すばやく坂をかけのぼった。
「吉井くん、村上くん、銀仮面がそっちへいくぞ!」
丘の上から等々力警部の聲。吉井、村上というのは見張りの刑事なのだ。金田一耕助と文彥はその聲をたよりに、曲がりくねった坂道をのぼっていったが、ふいに文彥が、なにかにすべってよろけてしまった。
「文彥くん、どうした、どうした?」
文彥は懐中電燈で足元を照らして見て、
「アッ、先生、こんなところに血が……」
見れば道の上にべっとりと、血がこぼれているのだ。金田一耕助と文彥は、おもわず顔を見合わせた。
「先生、銀仮面はけがをしたのですね」
「そうらしい、警部のたまがあたったのだろう。この血のあとを伝っていこう」
しかし、そこはひざもうまるほどの草むらなので、血のあとはすぐに見えなくなってしまった。その広い草むらには、あっちに二本、こっちに三本と、スギの大木がまもののように、暗い夜空にそびえている。
ふたりがその草むらをわけていくと、またピストルをうちあう音。ふたりが顔をあげて見ると銀仮面が草をわけてよろよろと、こっちのほうへやってきた。そしてその三方からじりじりとせまってくるのは、等々力警部にふたりの刑事。金田一耕助もそれを見ると、警部にかりたピストルをとりだした。
ああ、もうこうなれば銀仮面は、袋のなかのネズミもおなじことである。
銀仮面はそれでもまだ、降參しようとはせず、あちらのスギ、こちらのスギと、たくみに身をさけながら、逃げられるだけ、逃げようとするようだ。それをとりまく五人の輪は、銀仮面を中心に、しだいにせばめられていった。
と、ふいに身をひるがえした銀仮面は、また一本のスギの木かげにかくれた。そのスギの木というのは、地上三メ��去毪郅嗓胃撙丹喬肖槨欷殼肖曛轆坤�⑻�丹趣い盲郡欏⒍���ㄒ隕悉玀ⅳ恧Δ趣いΔ筏恧玀危郟!袱筏恧玀巍工稅�悖蕒扦ⅳ搿�
五秒――十秒――、銀仮面は切り株のかげにかくれたまますがたを見せない。その切